13.「部品管理台帳」の完成-2

販売管理システム

部品管理台帳が完成に近づき、実際の業務にも併用で使用しながら 部品マスタの登録も順次進めてきました。

当初は年単位でかかると思われた部品マスタの登録ですが、想像以上のスピードで登録が進んでいます。 実際に”システム”を使用してみて、重い紙の台帳を取り出さなくてもパソコンの画面で図面や製品の情報にアクセスが可能になった、新たな「部品管理台帳」の効果が使用者に浸透してきたおかげもあってか、積極的に部品マスタの登録が行われている事が要因です。

充実していく「部品管理台帳」に加えた新たな機能として、「発注」機能があります。 以前は台帳を見ながら手書きの注文書に記載していたのですが、「部品管理台帳」システムから注文書を発行できるようにしました。

部品マスタの画面から注文を行えるように構築した理由としては、元々の業務が台帳を見て過去の履歴や単価・発注先を確認して注文書を作成していた為、なるべく作業内容に変化を出さないようにする為です。 「部品管理台帳」には、発注先(加工業者さん)や仕入単価、加工内容がすべて登録されているので、注文書発行画面では登録されている加工業者を選択するだけで済みます。また、発注単価も同じように登録されている為、とてもスムーズに発注が進みます。 さらに注文書には、部品マスターに登録された部品の外観図も印刷され、とても分かりやすいです。

注文書は三分割されており、上から注文書・(加工業者さんの)控え・現品票となっており、加工業者さんも現品票や、自社の控えを作成する必要がなくなります。

はじめのうちは、新しい形式の注文書に難色をしめしていた加工業者さんも自身で改めて納品書を発行する必要がなくなる事を認知していくとともに、当社の用紙を使用してくれるようになりました。

すでに業務管理システムを導入していて、自身の会社の納品書フォームが発行できる業者さんにはもちろんそのままの書式を使用してもらいました。 ただ、当社の発行する注文書のNoを備考欄に記載してもらう事で、当社の入荷処理をスムーズに行えるようにしました。

この時点でも、台帳の確認から注文書の発行までかかっていた時間が大幅に削減できた事を実感でき、さらに便利だと感じた事は、発注間違いがなくなった事です。

以前は、加工業者さんから入荷したアルミ部品を防錆処理(アルマイト)する為、二次加工業者に依頼するのですが、ここで 本来は黒着色が必要な部品に対し、誤って白着色の注文書を発行してしまう間違いが幾度かありました。

アルマイト処理は、色の指定を間違った場合は剥離工程を依頼して再アルマイトも可能ではあるのですが、剥離工程で酸に長時間浸す為、アルミが解けてしまい寸法が減ってしまうのです。

その為、1/100mm台の厳しい寸法指示が入っているような部品はアルマイト処理の指示を書き間違えた時点で使用できなくなってしまい、数万円の損害が出てしまいます。

黒と白の指示を間違えるわけないと思われがちですが、日常の業務の中で 注文書に書き込む一文字「黒」と「白」の書き間違いは、意外と高いのです。

そのようなトラブルが、新たに完成した「部品管理台帳」に連動した発注システムでは、発注時にマスタに登録された工程内容から選択する為、間違う事がなくなったのです。

まあ、元のマスタ登録自体が間違っていたら元も子もないのですが・・ ここら辺が初めにマスタの登録作業を委託せずに、各担当者自身が行うようにした理由でもあるのです。

関連記事

カテゴリー

アーカイブ