3.「第三案」の検討  

 

第三案」 自社で販売管理データベースの開発と運用 の案も当初から選択肢には入っていた為ネットでの情報収集を行ってはいました。 

以前当社に存在した「小売事業部」では、日々のレジの売上をMicrosoft Access で動作する販売管理システムを使用していました。 レジ締め後に1日の売上内容を販売管理システムに入力して販売実績や請求書を管理していた事もありましたが、その販売管理システムは十数年前に外部で制作を依頼したものであった為、Access の仕組みやデータベースソフトの構成を理解している人間は社内には誰もいませんでした。  そのような状態からの第三案は、さすがに無理があるだろうとの認識が大半を占めていました。 ただ、本当に自社の求める販売管理システムは出来る事ならば社内で制作する方が、たとえ始めは完成度が低かったとしても、改善しながら・育てていきながら目標とするものに近づく事ができるのではないかという思いと、最終的な費用とIT化実施レベル満足度のバランスが一番安定するのではないかという思がありました。 しかし全くの素人がデータベース・販売管理システムの作成に取り組むという無謀さから、3つの案の中ではギャンブル大穴扱いになってはいました。

ネット検索での調査をしていると、自身で販売管理業務等を行えるソフトを作成する為には、Microsoft Access が定番ながら、 始めて聞く「FileMaker」というソフトがある事を知りました。  FileMakerは、Appleの出資会社(現在は子会社化され、 クラリス・ジャパン株式会社 FileMaker となっている)であり、 データベースの構築ソフトとしてはデザイン機能も充実しており、直感的に操作しやすい販売管理ソフトが作成できそうな印象を持ちました。  パソコンだけでなく、iPad や iPhone でも使用できるソフト(アプリ)を作成する事ができ、お堅い販売管理ソフトの画面ではなく、スマートフォンの操作になれたスタッフにも操作しやすい物が作れるのではないか、 パソコンのキーボードでの入力ができないスタッフや、在庫棚やアセンブリの作業場等、様々な場所で操作できる夢のような販売管理システムを作れるのではないかという期待が自身の中で大きく膨らんだ瞬間でした。

自身の中では大穴から本命に変わりつつあった第三案ですが、3つの案の検討を始めた当初は販売管理システムの制作実績のない状態での社内承認を受ける事は容易ではないだろうと想像できましたので、まずはFileMakerのサンプルソフトの 45日評価版をダウンロードし、自身のパソコンにインストールしてみる事にしました。

 

FileMaker  45日間無料評価版のインストール    「 iPadで開ける! 」

自身の中では隠れた本命になりつつあったFileMakerを使用した、自社制作の販売管理システム構築案 ”第三案” の社内承認を受ける為には、社内でのFileMakerの営業活動・告知が必要になります。 まずはFileMakerでの販売管理画面のイメージを持ってもらう為の画面づくりから始めました。  正直、評価版をダウンロードした時点ではデータベースに関する知識はほとんど無かった為、レイアウトの編集機能が試せる程度でした。 パソコンでチラシの作成を行った事がある程度の知識があれば、FileMakerでレイアウトの編集は十分可能だと思います。 そうやって、自身で思い描く販売管理システムのメニュー画面を作成し、iPadでも表示してみました。     ボタンを押すとメニューが切り替わる等の機能は初めてでも難しくはなかったので、簡単なメニューと切り替え表示程度の画面ができたのですが、今までスマートフォンやタブレットで動作するアプリ等を作成した事がなかったので、実際にiPadで動くメニューが出来上がった時は感動しました。 これなら自分の理想通りの販売管理システムができる! と、あまり根拠のない自信を持った瞬間でした。

では、自社販売管理ソフトを作成となると、 何が必要になるのか。 どういった準備が必要なのかを知らなければ”見積書”は用意できません。  そこでも引き続きネット検索に頼りながら、自社でのデータベース構築に必要な物を調査しました。  まずは、当然ながらFileMaker のソフトです。  FileMakerはソフトを購入する方式と、使用するユーザーライセンス×単価/月 で年間契約を結ぶ方法があるようです。 企業向けとしては年間契約方式が一般的なようです。 常に最新版のFileMakerが使用できますし、ユーザーライセンス1名毎に単価も分けられるようですので(最低5名から)年間契約方式にしました。 FileMaker PRO Adbancedという形態での販売になるようで、サーバーへのインストール用ソフトも付属するようです。 おそらく、このセットを購入すれば当社の使用状況には問題ないだろうとの認識でした。 あとは、ユーザーがメインのパソコン以外にタブレットなどでも使用した場合や、開発者の私が数台のパソコンにインストールした場合の契約数はどのように判断されるのかがわからなかったので、サポートに電話した確認した所、使用するユーザーの人数分のみで大丈夫との事でした。 開発者(予定)の私が、数台のパソコンやタブレットにFileMakerをインストールしても、使用するユーザー数は1名分で大丈夫との事です。 これなら最小限の契約数である5名分 96,000円/年間の予算で問題なさそうです。 あとは、せっかくiPadでも動作するのですから、作業場や在庫棚でも使用可能になるように iPadを人数分 5台計上しました。 それと、自身でも使った事がなかったのですが、iPad専用の入力デバイス ApplePencil を2本 購入リストに追加しました。  これの使い道としては、今までも部品のメッキ処理等を発注する際に、図番は品名だけではわかりづらい物が多い為、余白に簡単な形状を現した絵を書いている為、タブレットから直接書き込めると便利だと思い、主に発注・管理を担当する2名分リストへ追加しました。 今までは注文のたびに絵を記入しているのですが、一度絵を書いて登録できれば、次からは書かなくて良くなるので便利だろうと考えたからです。  あとは、やはりデータベースが保管されるサーバーです。 サーバーとは、この時点での私の知識では皆がアクセスするデータが保管される場所(ハードディスクのような物)という認識でした。 ハードディスクと異なるのは、サーバーにもOS(Windowsのような物)がある事により、同時に多人数がアクセスしても問題ないという物だろうという程度でした。  しかし、いきなり社内をIT化するから必要なサーバーを見繕うとなってもサッパリワカリマセン!  どんなサーバーが必要なのか? WindowのようなOS ソフトの購入は必要なのか? バックアップ用にも必要なのだろうか。 まったく不明の状態でした。 ただ、この時点ではおおよその概算であれば問題ないので、小型のサーバー機で40万円程度の物を予算に計上しておきました。 あまり大きな規模のサーバーは必要ないでしょうし、あとで詳しく調べて正式に決定しようぐらいの思惑でした。  あとは、作業場に設置するプリンターです。 事務所に複合機が1台あるのですが、iPadから直接印刷する事はできないようでした。 せっかくなので、作業場にもプリンターがあれば事務所まで印刷しに行く事もなくなり便利になります。  複合型のサーバーを高めに見ても、予算は70万円程度の見積が準備できました。

自身の中ではかなり本命に近くなっていった FileMakerによる自社での販売管理システムの構築”第三案”なのですが、現状では無謀かつ突飛すぎる案であった為、この時点では社内での承認がされづらい計画でありました。

 

( 困難な道のりはまだまだ )つづく・・・・

    4.「決断の時」

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